原木なめこ入荷しました!inマルシェ
秋の訪れとともに、日本の食卓に欠かせない味覚の一つ、なめこ。中でも「原木なめこ」は、自然の営みに寄り添いながら丹精込めて育てられる特別な食材です。この度、当館のマルシェで販売を開始することになりました。今回は、原木なめこの魅力を皆様にお届けしたいと思います。
原木なめことは?
原木なめこは、その名の通り原木で栽培される高品質のきのこです。一般的に市場で見かける菌床栽培のなめことは一線を画す、より自然に近い環境で育てられる逸品です。
特筆すべきは、その品質と味わい。濃い色合いと強いぬめり、そして歯ごたえの良さは、まさに天然のなめこを思わせる味わいを持っています。菌床なめこと比べると、その違いは一目瞭然です。
自然に寄り添う栽培法
きのこ栽培の特徴として、基本的に無農薬での栽培が一般的です。しかし、菌床栽培では無菌室での育成が必要となり、ハウス内の消毒などで薬剤を使用することがあります。一方、原木なめこは自然のままの環境で育つため、より安心・安全な栽培が可能です。
原木の選択から始まる物語
まず、ブナやトチ、イタヤ、カエデ、サクラなどの広葉樹を、秋から春にかけて伐採します。これを1~2メートルの長さに切り、栽培の土台となる原木を準備します。
丹念な育成過程
栽培の要となるのが、秋か春に行う種駒の接種です。その後、仮伏せを経て梅雨時期に本伏せを行います。この過程では、適切な湿度管理と通風、定期的な天地返しなど、きめ細やかな管理が必要です。
自然が決める収穫時期
植菌から2年目の秋、いよいよ本格的な発生が始まります。通常は秋が主な収穫期ですが、今年は暖かい日が続いているため、例年より収穫時期が遅れています。気温が16度以下になると発生し始めますが、寒すぎても発生が抑制されるという繊細な性質を持っています。
収穫期間は比較的短く、その希少性も原木なめこの魅力の一つです。3~5年目が最盛期となり、8~9年程度収穫可能ですが、自然条件に左右されるため、収穫量は年により変動があります。
美味しい食べ方
原木なめこは、その独特の食感と味わいを様々な料理で楽しむことができます。
定番の味噌汁はもちろんのこと、湯がいて醤油と大根おろしで食べる方法もおすすめです。シャキッとした食感とぬめりの絶妙なバランスを存分に味わえます。